Salesforce導入 最大活用するための9つのポイント

WalkMe Team
By WalkMe Team
Updated October 16, 2024

セールスフォースとは

Salesforceは、クラウドベースのCRM(顧客関係管理)プラットフォームで、企業と顧客の関係を強化し、顧客データの一元管理を可能にします。幅広いカスタマイズや他のシステムとの連携が容易である点が特徴で、自社独自のビジネスプロセスに合わせた設定や運用が可能です。多々ソリューションを提供していますが、Sales Cloudを導入する企業が一般的です。

セールスフォースやその他クラウド型CRMなどの営業支援システムは、大量の営業データを収集・蓄積することで顧客の適切な管理を実現します。これらを適切に導入・活用すると、営業部門の生産性と効率を向上することができますが、一方で導入の際に適切な戦略を立てずに進めてしまい、失敗してしまうケースも多くあります。

本記事ではSalesforce導入にあたり、データを的確に活用して収益の成長を促進するためにチェックするべき9つのポイントを紹介します。

 

導入における課題

セールスフォースのようなCRMプラットフォームは柔軟性が高い分非常に複雑で、オンボーディングに時間がかかったり、ワークフローが断片的になったりと多くの課題を引き起こす可能性があります。CRMの活用が逆に営業業務に悪影響を与え、効率を低下させないよう、戦略的に導入しビジネス目標の達成に向けた活用を行うことが重要です。

特に大企業や未経験企業においては導入後数週間、場合によっては数か月かけて適切な設定作業を行うことが必要です。

 

Salesforce導入チェックリスト

ではセールスフォース活用を実現するためには、どんな導入ステップを踏めば良いのでしょうか。重要な9つのステップを紹介します。

Salesforce implentation

1. 目標を定義する

該当部署やチームに確認し、具体的かつ測定可能な目標を設定します。セールスフォースの導入においては、営業以外にもマーケティングやカスタマーサクセスなど関連部署の業務プロセスが変わることも大いに想定されます。色々な角度から以下の点を協議し、目標を定義しましょう。

  • セールスフォース導入で何を達成したいのか、その理由はなにか?
  • セールスフォースで解決したい具体的な課題はなにか?
  • セールスフォースがその課題解決にどのように役立つのか?

2.導入プロセスにおけるリスクを特定する

CRM導入のように大掛かりのプロジェクトは全てがスムーズに進むことはありません。潜在リスクを分析すること、そしてそれらを回避することが必要です。

  • 複雑さによる導入の遅延
    多くのCRMは非常に多機能で柔軟性が高い反面、導入には時間がかかることが多く、計画通りに進行しないリスクがあります。特に、大企業や未経験企業においてはプロセスが複雑化しやすく、予想以上に時間やコストがかかることがあります。
  • 不要な機能の導入
    必要ない機能を入れたり複雑な設定やカスタマイズを行うと、システムが使いづらくなり、結果として効果的に活用できないリスクがあります。
  • データ移行
    既存のデータを移行する場合、データの欠損や不整合が発生するリスクがあります。
  • 部門を超えた連携の欠如
    CRMは複数部門で使用されるため、各部門のニーズを十分に把握せずに導入を進めると、全体的な業務効率が低下するリスクがあります。各部門のニーズを理解し、進捗状況を提供することが必要です。
  • 過剰なカスタマイズ
    特定のニーズに合わせて過度にカスタマイズすると、後々のアップグレードやメンテナンスが難しくなるリスクがあります。また標準的な使い方から外れることで、サポートが受けにくくなる可能性もあります。

3.エンドユーザーを決める

どのチームにアクセスを与えるべきか、そして部門横断的なコラボレーションの実行方法を踏まえてユーザー権限を決定します。CRMは複数の部署で使用されるため、各部署の正確な要件を把握することも重要です。

4.タイムラインを決める

同時進行する関連プロジェクトを考慮したタイムラインを設定することで、セールスフォース導入がビジネスプロセスに与える影響を最小限に抑えます。

5.目標に対する具体的で測定可能な指標を設定する

導入後は、ソリューションの効果性を判断する段階に入ります。単に売上目標を設定するだけでなく、商談の受注率、特定のプロセスにかかる時間の短縮など、導入によりどんな効果があったかの全体評価を行います。

6.チームを編成する

主要メンバーを集めてCRM導入および活用推進を行います。

  • スポンサー
    セールスフォースプロジェクトの全体的な成功に責任を持つ。
  • プロジェクトオーナー
    導入プロジェクトおよびチームをリードし、プロジェクトの進行を監督する。
  • プロジェクトマネージャー
    プロジェクトの成功を測定し、チームメンバーと連携する
  • システム管理者
    全体的なシステムの管理とセットアップに責任を持つ。
  • パワーユーザー
    経営層やエンドユーザーからのフィードバックをまとめ、課題を特定する。
  • セールスフォースコンサルタント
    クライアントの導入や継続的なシステム改善を推進し、企業の売上目標や目的達成を支援する。

7.適切なトレーニング体制を構築する

新しいシステムの導入時にはユーザーからの反発が起きたり、トレーニング不足により社員がシステムを十分に活用できず、システムの導入効果が限定的になるリスクがあります。CRMのような複雑なシステムではなおさらです。導入前後を通じて十分なトレーニングや定着化支援を行う必要があります。

それぞれのユースケースに沿った質の高いトレーニングを実施し、チームが使いこなせるようにすることが重要です。

8.データ管理を体系化する

データの質を随時トラッキングすることも重要です。定着化を促進してデータの入力率を高く保ったり、データの欠損が生じているなどの問題を特定して迅速に解決することが必要です。以下を確認し、データを最大限に活用します。

  • 現在保有しているデータセットが長期的な目標に一致しているか確認する。
  • データの強度を評価し、エラーやデータの整合性に問題がないか確認する。
  • 補足データの収集や分析が必要か評価する。
  • 一部のデータセットを優先し、関連性の低い情報は除外する。
  • データ移行を効果的に行い、データの整合性を維持する。

9.エンドユーザーとの適切なコミュニケーションを取る

セールスフォースを導入した後は、製品サービスを適切に使えているか、各部門のビジネスニーズに合っているか、継続的にフィードバックを収集することが必要です。問題が発生した際には、ITチームが迅速かつ効率的に対応できるようにサポート体制を整えることも重要です。

 

最後に

セールスフォースの導入は、リソースが豊富で規模の大きい企業にとっても大掛かりなプロジェクトです。ぜひこの9つのステップを参考に進め、適切なシステムとプロセスを整えましょう。

また、WalkMeではSalesforceをはじめとする様々なCRMシステムの定着化のご支援を行っています。せっかく導入したCRMが適切な使われ方をされず、効果を発揮できないといった状況にならないよう、デジタルアダプションプラットフォームを使った活用支援を実現します。富士通株式会社様においてはSalesforceへのWalkMe導入を皮切りに、WalkMeのデジタルアダプションプラットフォームを基盤のアーキテクチャとして活用されています。

詳細はぜひお客様事例や事例ビデオをご覧ください。

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