定着化支援として1,000ページを超えるマニュアルを作成したり、勉強会を開催したり、社内のコミュニケーションチャネルを充実させることで問い合わせをしやすい仕組みを作ったりもしたが、いずれも決定的な解決策にはつながらなかった。マニュアルを調べたりヘルプデスクを利用したりするのではなく、もっと直感的に問題解決を支援できる方法が必要だと考えた同社は、デジタルアダプションプラットフォーム(DAP)に着目。中でもグローバルで多くの先行事例を持つWalKMeに期待を寄せた。
「機能が豊富なだけではなく、一つひとつのオブジェクトが美しくて見やすいことや、コンテンツを作りやすいこと、分析機能が充実していることなどを総合的に評価してWalkMeの導入を決めました。特に、WalkMe Insightsを使ってサイト上でのユーザー行動を追跡することで、継続的に改善を図れる点が非常に気に入りました」と郡氏。今後も人事戦略や制度面の変革が避けられない中で取得したい情報がどんどん変化していくと考えると、ユーザーに無理を強いるのではなく、”使いやすさ”に寄り添い続けるWalkMeの存在は心強い。
現に、WalkMeなら、仕様変更ができないクラウド型サービスを自社仕様に容易にカスタマイズできる。このメリットを活かして、同社はWalkMeの導入後、SAP SuccessFactorsのユーザビリティ向上を次々と実現している。たとえば、WalkMeで独自のメインメニューを作成。ユーザーが瞬時に「何のためにどこを操作すればよいか」が明確に伝わるようにした。また、ユーザーの迷いをなくすため、ユーザーにとって意味のない操作はWalkMe側で自動化することで徹底的にスキップするようにした。さらに、画面上にガイドを表示し、マニュアルを参照することなく操作を完了できるよう補助している。ユーザーの利用状況はWalkMe Insightsで可視化しているため、ユーザーが離脱してしまうポイントを特定してその原因を明らかにし、随時改善を加えている。WalkMeなら、WalkMeを実装していない箇所に関してのデータも計測できるため、タレントマネジメントシステム全体で問題点を可視化することも可能だ。
WalkMeの利活用にあたっては、プロジェクトに伴走するパートナーとしてWalkMeのカスタマーサクセスマネージャーにも力になってもらっているという。
「WalkMe Insightsの活用は、WalkMeのカスタマーサクセスマネージャーに相談しながら進めています。『As-Is』と『To-Be』を整理し、そのギャップを課題として共有した上で当社にとって本当に必要なものを一緒に考え、適切なアドバイスをいただけるので助かっています。WalkMeの一番の魅力は『人』ですね。これは最終的に導入の決め手になったポイントでもあります。」(郡氏)